ずっと続けられる趣味
トラウマ
苦手なことの一つが
絵を描くことである
小学校に入るまえの子供のころは
落書き帳や裏が白いチラシの裏に
似顔絵や好きなもの
好きなアニメのキャラクター
想像で描いたもの
クレヨンや色鉛筆などで
自由に絵を描くことを楽しんでいた
小学校一年生の時に
担任ではない先生による
絵の評価があり
一人ずつの絵を見て
みんなの前で
絵について言われるのだが
「やぎのあしはこんなふうですか?」と
言われたことと
みんなに笑われて恥ずかしかったので
一瞬で絵に苦手意識を持った
上手に描けていないので
自分はダメなのだと思った
何十年も前の思い出で
唯一のトラウマではないだろうか
自由でいい
学生時代は
絵は上手に描くものだという認識だった
学校での授業では美術の評価は
普通くらいだった
自分は下手だしアイデアもないし
美術には縁がないと思って生きてきた
美術館なども
避けていたのだが
数年前に
私だって知っている
ゴッホの絵を見に行った時に
よくわからないが
絵を描くことは
自由でいいのではないかと思った
上手に描くことだけが
絵ではない
昔の画家たちは
師匠の絵を真似して
描いている
有名な画家も
同じ構図で絵を何枚も描いている
観察すること
学生の頃も
顕微鏡でみる組織を
スケッチするのが苦手だった
絵の描き方を勉強したところ
一番大事なのは
「よく観察すること」だった
形、色、影など
対象物を本当によく観察する
今まで意識していなかったところまで
見えるようになると
少しは描ける
あの小学一年生の時を思い出すと
あの先生は
「やぎのあしはこんなふうですか?」と
言ったが
もちろん私が描いたような足はしていない
よく観察しなくても全然違うとわかる
今なら
絵を描くには
対象をよく観察することだと
教えたかったのかもしれない
理解するまでにずいぶん時間がかかった
理解していると描ける
働いてからのことだが
よく理解していること
よく知っていることについて
簡単なイラストやスケッチを
描いてみると
思いのほか描けることがわかった
上手に描ける
絵が得意と言えるほどではないが
昔よりも苦手意識がなくなった
才能の欠片もないが
時間があれば
絵を描くことにしている
プロを目指すわけではなく
趣味として楽しんでいる
自分で描いた
オリジナルキャラクターを
作りたい
アイデアはまだ全然浮かんでいない